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加古川の高校が「毎日地球未来賞」受賞 野生酵母使いバイオ燃料精製に成功

花酵母研究会のメンバー

花酵母研究会のメンバー

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 兵庫県立農業高校(加古川市平岡町)生物工学科花酵母研究会が、食料・水・環境の問題解決に取り組む団体などを表彰する「第7回毎日地球未来賞」奨励賞を受賞し、2月10日に毎日新聞大阪本社で表彰式と記念講演会が行われた。

培養室での実験の様子

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 花や果実に繁殖する野生酵母の採取・保存や活用方法の研究を行う同会は、約150種の野生酵母を採取しており、地元酒造店と共に純米酒の醸造なども進めている。今回は、兵庫県花「ノジギク」から採取した野生酵母DOJ-1株を使い、鶏糞からバイオディーゼル燃料精製に成功した研究を発表した。約5年前に同研究会OBが採取した野生酵母DOJ-1株は、利用価値が分からず、後輩である同会員が研究を継続していたという。

 2年生の児島楓乃さんは「あまり研究されていない分野で参考文献が少なく、論文を読み、仮説を立て、実験方法を考えながら研究を進めた」と話す。竹内愛幸さんは「卒業生にアドバイスしてもらうなど、みんなで試行錯誤を繰り返した。酵母が、デンプンを細胞内で油脂に変換し蓄積する『油脂生産酵母』という珍しい特性を持つと分かったときはうれしかった。今後、本格的な産業利用に向けて実験を続けたい」と笑顔を見せる。

 受賞の感想を、児島さんは「野生酵母の持つ未知の特性を自分たちで明らかにするのは楽しい。発表を通して、研究内容に興味を持ってもらったり、アドバイスをもらったりした経験を活動に生かしていきたい」と話す。山本虎次郎さんは「野生酵母は、パン作りへの活用や、日本酒醸造の実現、バイオ燃料の精製など、さまざまな可能性を秘めている。それぞれの野生酵母の特性を理解して最大限に能力を引き出す研究を進めていきたい」と意気込む。

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