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高砂のからくり人形作家、原克文さんが「弓曳き武者人形」復元手引き刊行へ

書籍と共に武者人形の機構を紹介する原さん

書籍と共に武者人形の機構を紹介する原さん

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「はらっく工房」(高砂市西畑)のからくり人形作家、原克文さんが11月30日、江戸からくり人形「弓曳(ひ)き武者人形」の復元工程を記したシリーズ書籍「江戸からくり 巻5 弓曳き武者人形」を刊行した。

弓曳き武者人形の完全形

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 約2年間の製作期間を経て完成させた同人形。原さんは幼少期から、ものづくりへの強い興味、手先の器用さ、図面製図や写真撮影などのデジタル技術への関心により、これまで100点を超すオリンジナル木製おもちゃや手回しからくりを製作してきた。

 2005(平成17)年に「からくり人形」の一体目を完成させた後、黄綬褒章授賞作家のからくり技師、東野進さんに師事し、江戸からくりのルーツともいえる指南書で日本最古の機械工学書である細川半蔵著「機巧図彙(からくりずい)」や、江戸からくり人形の最高傑作を手掛け、「東芝」創業者で「東洋のエジソン」と呼ばれた田中久重さんを追い求め続けてきたという原さん。これまでに、復元手引書シリーズとして「、茶運び人形」「段返り人形」「連理帰り人形」「三番叟(さんばそう)人形」の4巻を刊行しており、今回は6年の歳月を要したシリーズ締めくくりの第5巻となる。

 原さんは「江戸時代、大阪の道頓堀(どうとんぼり)では、からくりが一大興行として上方名物となったこともある。本書を参考に多くの方に江戸からくり人形に関心をもっていただき、いつか万博の舞台で弓曳き人形を使った的当てや飛距離選手権、江戸からくりの傑作人形をそろいで披露できたら」とほほ笑む。

 価格は8,000円。書店、インターネット、「はらっく工房」ホームページで販売する。

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