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高砂のからくり人形作家がオリジナル作品 半年間の設計図制作を経て「機巧」完成

高砂のからくり人形作家がオリジナル作品 半年間の設計図制作を経て「機巧」完成

高砂のからくり人形作家がオリジナル作品 半年間の設計図制作を経て「機巧」完成

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 高砂のからくり人形作家「はらっく工房」(高砂市西畑)の原克文さんが11月22日にオリジナルのからくり人形「弓曳き武者人形」の機巧を完成させた。

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 原さんは2002(平成14)年に勤めていた会社を早期退職し、幼少の頃から好きだったものづくりを始め、からくり技師で現代の名工として表彰された東野進さんに2006(平成16)年より師事し、からくり人形を制作するようになった。これまで「茶杓娘」「弓曳き童子」「文字書き人形」など、江戸時代に「からくり儀右衛門」と呼ばれた田中久重作のからくり人形をはじめ、江戸からくり、手回しからくり、玩具など100点以上の作品を制作してきた。

 「これまでよりさらに高度なからくり人形を制作したいと思い、昨年の4月から古い書物で田中久重が作ったと記録されている弓曳き甲冑(かっちゅう)武者人形のような立ち姿で弓を引く『弓曳き武者人形』の制作に挑戦した。オリジナルの作品のため半年以上かけて設計図を制作し、試行錯誤しながらここまで完成させることができた」と原さんは話す。

 「弓曳き武者人形」の大きさは、高さ600ミリ、幅360ミリ、奥行き360ミリ。材質は木曽桧、ミズメなどパーツごとの必要な強度に合わせて変更している。仁王立ちした人形が、足下にある矢台から矢をつまみ、弓につがえて、狙いを定め、的に向かって矢を射るからくりとなっており、4本の矢を連射する。矢の飛距離は約3メートル。

 「立った姿勢で弓を引かせることは、弓曳き童子のような座った姿勢の人形よりも構造上の制約が多く格段に難しかったが完成させることができてうれしい。今後は頭や手の塗りや髪付け、衣装などを手配し、来年の5月ごろの完成を目指したい」と意気込む。

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