おたから市場「呉美屋(ごみや)」が、和服を資料として展示する場所の開設を計画している。
同店は、和物を専門に取り扱うリサイクルショップ。店長の嶋原晴美さんは「日常使いされないさまざまな和服を引き取ることがある。さまざまな生地に触れることで産地、作り方、素材などを比較しながら学んできた。保管場所がなく商品にならないものは捨てていたが、生きた資料として次世代に残せないかと考えていた」と話す。
嶋原さんはアメリカに40年滞在した加古川出身の女性と共に、リサイクル着物を再利用して活動を行う「きらきら協会」を2020年に設立。加古川市内のビルを和服の展示場所へ改装するため、初めてのクラウドファンディングを行うことを決めた。
嶋原さんは「海外の方から着物の良さを教えてもらった。そのまま放っておいたら捨てられてしまうものを、実際手に取って触れる資料として残すことで、本では分からない着物の歴史を伝えていきたい」と意気込みを語る。
クラウドファンディングサイト「RADYFOR」で資金を募っている。返礼品としてマスクケースとして使えるふくさ・アームバンドやお手玉製作キットなど、着物生地で作られた品を用意。集まった資金は、ビルの改装費や着物をリメークするための機材購入費に充てる。目標金額は80万円。終了日は6月29日。