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加古川の夫婦が作る手書きフリーペーパーが第4号 野球漫画と旅の記録も

第3号を持つ山本さん夫婦

第3号を持つ山本さん夫婦

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 加古川の山本さん夫婦が2月25日、フリーペーパー「やまやのはしぶくろ」第4号を発行した。

「やまやのはしぶくろ」1号から3号

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 作成するのは山本圭介さんと妻の千佳子さん。圭介さんが「自己満足」と話す同冊子は、1500文字以上の手書き文字を詰め込んだ紙面や、イラストが目を引く。「やまや」は名字の山本から、「はしぶくろ」は夫婦が箸のように並んで、同じ袋に入っているイメージから名付けた。

 圭介さんは、日常で体験したことや感じたこと、中学校の時から書いていたという野球漫画を掲載。運送会社で働く圭介さんが、急に頼まれた配送を終え、定時退社して宍粟市の温泉を目指す話や、高松市内のイベントに参加して初めてワークショップをした話などのエピソードをつづる。千佳子さんが担当する旅日記のページ「ちいちい散歩」では、大学で日本画を学んだ千佳子さんが得意なイラストを生かしたページになっており、旅先の出来事などをイラストと共に描く。書き手によって筆跡が違うことから全て手書きにこだわる。

 フリーペーパー制作のきっかけは15年前、圭介さんが思い立って5年間移り住んだ京都で発行したフリーペーパー「京都ワッチャー」。当時手に取った「京都ワッチャー」を「何度も読み返したくなり、なんとなく1年ほど捨てられなかった」と話す千佳子さん。友人を通じて紹介され、はじめて圭介さんが書き手だと分かったことが、2人の出会いだった。

 「書くことが好きで、いろんな人に面白く読んでもらいたい」と圭介さん。記事を見て問い合わせがあったり、自分に会いに来てくれる人がいたり、記事に対する反応があれば「続けてよかった」と感じるという。「制作には約12時間かかるが、実は野球漫画の自己満足度が一番高い」と笑顔を見せる。

 「日々をつづることで、事件が起きても前向きに考えられる。自慢話は面白くないが、失敗談は読んでいる人にも楽しんでほしい。世間で評価されないが、自分たちが面白いと思うことを発信したい」と圭介さん。「紙面にあまり意味を持たせすぎない方がいい。内容や読者を決めすぎないことで思わぬ世代から声がかかることもある」と話す。

 山本さん夫婦は「時間があるときにさらっと読んでほしい。ちょっとでも落ち込んでいたら、クスクス読んで、元気になってもらえれば」と、今後も二人三脚での制作に意欲を見せる。

 同冊子は、「GREEN LOVERS(グリーンラバーズ)」(加古川市加古川町)、「CECIL(セシル)」(同市加古川町)に設置する。

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