加古川沖で60年以上ノリ養殖業を営む「大浜」(尾上町池田)が、新しい味付けのりを作ることでのりに親しみを持ってもらい、消費者に食の楽しみを提供しようと新商品を開発した。
今回開発した商品は「味付のりのアップデート」をコンセプトに、青粉味、わさび味、梅味、塩味の4種類が作られた。同社によると、加古川沖の播磨灘で養殖されたノリは早い潮流にもまれ、加古川から流れてきた豊富な栄養素によっておいしく育つという。新商品は自社工場では約6%しか生産できない2番摘みの新のりを使う。ノリを極限まで乾燥させた上に、味付けに使う粒子が水分を吸収してパリパリした食感が特徴だという。
現在、クラウドファンディングで支援を呼び掛けている。支援は3,300円から2万円の全5コースの中から選ぶことができる。3,300円の支援をすると新商品の味付けのりわさび味、梅味、塩味の味付けのり3種を用意。2万円の支援では味付けのり、焼きのり、つくだ煮などのセットが送られる。いずれもお礼メッセージがメールで届く。支援の受け付けは11月29日まで。
同社は2015(平成27)年に3代目の大濵圭右さんに引き継がれ、食育活動や講演会など、地域の貢献活動にも積極的に取り組んでいる。2018(平成30)年には兵庫県信用保証協会が開く「ひょうご信用創生アワード」成長部門で受賞した。
大濵さんは「ノリは育て方によって味が違う。大浜が育てる加古川のノリをさまざまなシーンで楽しんでほしい。消費者にノリを深く理解してもらい、食の豊かさや自然へ感謝してほしい」と呼び掛ける。