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加古川飛行場も舞台の本出版 少年飛行兵の青春描く

加古川飛行場も舞台の本出版 少年飛行兵の青春描く

著者の細田京香さん

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 鳥取県在住の細田京香さんが3月4日、元特攻隊員だった陸軍少年飛行兵を題材にした「空はどこまでも青く、僕らは底抜けに明るかった」を自費出版した。加古川市尾上町にあった加古川飛行場の様子や、当時を過ごした少年飛行兵の様子などもつづられている。

加古川飛行場を描いたページ

 少年飛行隊は1934(昭和9)年入校の1期生から終戦を迎える1945(昭和20)年の20期生までいたが、敵艦に体当たりする「特別攻撃隊(特攻隊)」として約3割が戦死したという。現在は商業施設などになっている加古川飛行場は、鹿児島県知覧町にあった特攻隊の基地に向かう補給基地や、直接特攻隊が出撃する基地として、多くの少年飛行兵も立ち寄った。

 「戦争中でも青春はあった。どんな状況でも夢や希望があった。たまたま時代が戦争と重なってしまった」と細田さん。同書では、純粋に「空を飛びたい」と少年飛行兵に志願した少年らの、戦争中でも明るかった日常に目を向けた内容となっている。訓練学校の試験会場の様子、訓練学校での生活や訓練、服の破れを女性工員さんに繕ってもらうのがささやかな楽しみだったという思い出から、実戦に就き次第に特攻作戦に移っていく様子までが細かく描かれる。

 加古川飛行場の場面では、夜間着陸時に山陽電車のライトがまぶしかった様子や、瀬戸内海で実施した射撃訓練、離着陸のために「三菱製紙(現三菱製紙高砂工場)」の煙突が切断されたことなどが、証言から浮かび上がる。

 執筆に当たっては、細田さんが10期生から20期生まで13人や家族から直接聞き取りを行い、何度も原稿の確認をしながら約5年をかけ完成にこぎ着けたが、「完成を待たずに亡くなった方もいる。証言する人が減っていくことを実感する」と細田さん。

 「当時の少年の日常に目を向けたら、今と変わらない青春があった。戦争の悲惨な面だけでは悲しい。別の一面にも目を向けてもらえたら」と話す。

 価格は1,620円。「本の学校今井ブックセンター」(鳥取県米子市、TEL 0859-31-5000)で9月30日まで販売。

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