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加古川市在住の陶芸家・遠藤由美子さん、「二紀展」に2度目の入選

入選作品「AIのゆくえ」と遠藤さん(右)。長男の真則さんと二紀展会場で

入選作品「AIのゆくえ」と遠藤さん(右)。長男の真則さんと二紀展会場で

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 加古川市在住の陶芸家、遠藤由美子さんが国立新美術館(東京都港区)で10月19日~31日に行われた美術展「第75回記念二紀展」の彫刻部門で2度目の入選を果たした。

展示の様子

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 同展は、1947(昭和22)年から二紀会が主催する絵画と彫刻の公募美術展。今回、彫刻部門では入選した20人の作品を展示した。

 遠藤さんは美大で陶芸を学び、卒業後は自宅で陶芸教室を開いた。現在は、自身が手がけた器で料理を提供する飲食店も営むほか、「アートでまちおこし」を目指し東播磨の店や民家を会場として作品を展示する「まちかどミュージアム」を主催する会の代表も務めている。

 前回の出品から42年ぶりとなる挑戦について、遠藤さんは「地域をアートで盛り上げる『まちかどミュージアム』の活動で忙しく、自分の抽象作品を長らく制作できていなかった。一アーティストとして忙しさを言い訳にしたくなかった」と話す。

 作品タイトルは「AI(あい)のゆくえ」。1センチ幅の鉄で作られた立方体の黒い枠を4つ縦に積み重ね、その中に陶器で作られたしずく形の造形物6個を収める。人間をイメージしたという陶器のパーツは2個で1対となるよう配置し、お尻やハートなどさまざまな印象を与える。個々の立方体の一辺は42センチ。作品全体の高さは168センチに及ぶ。会場となる同館の大きな空間の中で作品が映えるよう高さを出したという。

 遠藤さんは「二紀展は新しい発想や斬新なものを受け入れてくれる場。今回は来年への期待を込めた入選と捉えている。次の作品の構想はあるので、来年もチャレンジしたい」と意欲を見せる。

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