昭和初期に一度途絶えた「高砂染」を復刻し現代に伝える企業「エモズティラボ」(高砂市高砂町)が7月30日~8月1日、「高砂や」(高砂市高砂町)で高砂染の柄のブランド「a.m.ta.(アムタ)」の新作内覧会を開いた。
「高砂染」は、江戸時代に盛んに作られ、幕府や朝廷への献上品としても扱われていた。高砂染の柄は、高砂神社にある雌雄2本の幹が生える「相生の松」がモチーフ。松枝模様に松の葉や熊手、竹ぼうきなどの縁起物を重なるよう描くのも特徴。
この日の内覧会では、「高砂染」柄をあしらった「風呂敷」「あずま袋」「マスク」などの新作を披露。「エモズティラボ」社長の寄玉昌宏さんと、「高砂染」創業家の一つで尾﨑家17代目当主の尾﨑高弘さんが商品を説明した。
寄玉さんは「世界で一番おめでたい柄を目指して作った。高砂柄の風呂敷や包装紙でお祝いものを包んでもらえたら」と話す。尾﨑さんは「まだまだ修正箇所や進化させる点はあるが、現時点では自信をもってお客さまに提案できる商品が完成した。『a.m.ta.』を通じて祝福という『謡曲高砂』の精神を伝えていきたい」と話す。
一般向け発表会は9月3日~5日、「高砂や」で開く。開催時間は10時~18時30分。