高砂市のふるさと納税の新商品として6月26日から、返礼品を福祉施設に寄付する試みが始まった。
同市では2008年からふるさと納税を始めており、現在70以上の返礼品が用意されている。新たに始まった今回の試みでは、通常納税者に返礼品を送るものを市内のこども食堂や母子家庭支援施設などに寄付するというもの。施設に送られる商品は牛肉や豚肉から選べるカタログギフト。代わりに納税者には高砂市から感謝状が送られるという。
同市の藤村清志さんは「納税者には施設でお肉を受け取る写真や受け取った人からの手紙を送るなども考えている。全国で数多くある返礼品の中でも社会貢献につながるこの試みは珍しいと思う」と話す。
同企画は市内に本社を置くワンリンクの社長、白井雅章の立案。こども食堂などで食材不足に困っている現実を知り、おいしいお肉で笑顔や喜びを感じてもらおうと提案したという。
7月3日には早速、岡山県在住の女性から申し込みがあったという。同市から事務委託を受ける高砂市観光交流ビューローの中西志保さんは「すぐに反響があるとは思わなかったのでびっくりした。本当にありがたい」と笑顔で話す。現在、肉のカタログを送るこども食堂「きっず・きっちん曽根」と時期などの打ち合わせをしているという。
藤村さんは「特にこども食堂では食材不足という問題がある。そういった現実を知ってもらう機会にもなれば。社会貢献につながる取り組みが広がっていけばうれしい」と話す。
納税は10万円以上から。問い合わせは高砂市産業振興課(TEL 079-443-9030)まで。