「行常しあわせの森つくり協議会」が作成する「行常の森の生きものたちIII」が9月に発行された。同冊子は活動メンバーで著者の森逸男さんが日々の活動の中で見つけた生きものの写真と、発見した場所や状況が文章で記録されている。
行常しあわせの森で活動中の行常しあわせの森つくり協議会とひょうご森野倶楽部行常チームメンバー
行常しあわせの森は、志方町行常の住民で活動を始めた「行常しあわせの森つくり協議会」と、兵庫県内に20カ所の活動地を持つ「NPO法人ひょうご森の倶楽部」の行常チームメンバーが協力して整備活動を行っている。2007(平成19)年の活動開始時は森に入るための道整備からはじめ、現在では竹林コンサートなど森を使ったさまざまな活動に取り組む。
森さんは行常チームメンバーで、普段から整備活動中にカメラと双眼鏡を持って入り、生きものを観察・撮影。更に撮影したものを観察報告としてまとめていた。同冊子の作成は、森さんの観察報告を当時チームリーダーだった荒川さんに見せたことがきっかけだった。丁寧に記録された報告を見た荒川士郎さんが「行常の森の良さを知ってもらうために冊子にしよう」と製作が決まり、第1弾を2016(平成28)年に刊行。それから森さんが作成する生き物観察報告が集まるごとに作成し、今月第3弾の発行となった。
「行常の森の魅力は雑木林、竹林、水田、ため池などさまざまな環境があること。そのおかげでたくさんの生きものを見ることができるのではないかと思っている」と森さんは笑顔で語る。
同冊子の見どころは、志方町在住のイラストレーターで活動にも参加する川本有希子さんが描いた表紙と、初めて記録できたコウノトリの飛来について。500部発行した冊子は地域住民を中心に配布する予定だ。
森の整備活動は毎月第2・第4水曜と第3日曜の9時30分~15時。参加の問い合わせは同NPO法人・行常チームリーダー宮内廣次さん(TEL 090-2705-9439)まで。