一般財団法人あしなが育英会(本部:東京都千代田区、会長:玉井義臣、以下本会)は、阪神・淡路大震災から30年を迎えるにあたり、2025年1月12日(日)に神戸市教育会館大ホールで、シンポジウム「震災と心のケア30年 ~子どもの居場所とこれから~」を開催します。
本会は、1995年の震災発生直後に被災地入りし、ローラー調査で573人の震災遺児を確認。1999年に日本初の遺児の心のケア施設である「神戸レインボーハウス」(神戸市東灘区)を開設し、遺児への心のケア活動を続けてきました。日本における遺児への心のケアは、阪神大震災をきっかけに、産声をあげたと言えます。以来、東日本大震災などの災害、自死、病気など、様々な理由で親を亡くした子どもたちへの心のケア~「居場所」づくり~の活動が、全国に広がっています。
震災から30年を迎える今、日本における遺児の「居場所」づくりの活動も、30年の歴史を持つに至ります。本シンポジウムではこれまでの歩みを振り返り、そしてこれからのあり方を、本会の支援を受けた震災遺児や有識者と共に考えていきます。
シンポジウムはオンラインでも配信します(要事前申込)。ご参加をお待ちしています。
実施要項
- 名称 震災と心のケア30年 ~子どもの居場所とこれから~
- 主催 一般財団法人あしなが育英会
- 後援 こども家庭庁、兵庫県、神戸市
- 日時 2025年1月12日(日)14時~16時(13時30分開場)
- 会場 神戸市教育会館 大ホール(神戸市中央区中山手通4丁目10-5)
- オンライン配信 事前申込をいただいた方に、ZoomウェビナーのURLを送付
- 参加申込 オンラインフォームで受付。1月9日(木)17時締切。先着順100人
- 参加費 無料
- お問合せ あしなが育英会神戸レインボーハウス TEL 078-453-2418(平日9~17時)
参加申込フォーム
対面・オンライン参加共通。1月9日(木)17時締切
チラシをダウンロード
登壇者
- シンポジスト
- - 大山宏氏(こども家庭庁成育局成育環境課 居場所づくり推進官)
- - 中埜翔太氏(阪神・淡路大震災遺児=神戸レインボーハウスのプログラムに参加)
- - 磯辺康子氏(神戸大学戦略企画室広報・基金部門 特命准教授・元神戸新聞記者)
- - 峰島里奈(あしなが育英会神戸レインボーハウス職員)
- コーディネーター
- - 八木俊介(あしなが育英会職員・元神戸レインボーハウス館長代理)
阪神・淡路大震災とあしなが育英会
1995年当時、私たち「あしなが育英会」は、設立2年目を迎えたころでした。
震災発生直後に、本会は震災遺児を探すため、新聞の犠牲者名簿をもとにローラー調査を実施し、573人の震災遺児を見つけました。
同年8月に震災遺児を招待し開催した海水浴のつどいで、父と妹を亡くした少年「かっちゃん」(当時小5)が、黒く塗りつぶした虹が空に浮かぶ絵(黒い虹)を描きました。子どもたちの心はここまで深く傷ついているのだ。震災遺児たちには心のケアが必要だ―と決心した瞬間でした。
1999年1月に、日本初の遺児の心のケア施設「神戸レインボーハウス」が神戸市東灘区に竣工。多くの震災遺児が通い、プログラムに参加し、巣立っていきました。
神戸レインボーハウスでは現在、震災以外の病気や災害、自死などで親をなくした子どもたちを対象としたプログラムを開催しています。
かっちゃんが描いた「黒い虹」
震災遺児ローラー調査(1995年1月)