加古川ので7月21日、「旧別府鉄道野口線 廃線跡散策・トーク&勉強会」が開催される。
1984(昭和59)年に廃線となった同鉄道は、地元の肥料メーカー「多木化学」が自社製品の輸送を主目的に敷設し、地域の人々の生活の足としても活躍したことで知られている。
同イベントは市民団体「旧別府鉄道『キハ2号』を守る会」と「有志でめぐる廃線跡シリーズ事務局」との共同企画。元々は三重県の三岐鉄道で運行していたキハ2号。三重県をはじめ奈良県や大阪府など近畿地方を中心に廃線跡でイベント活動を行っている廃線跡シリーズ事務局が守る会を応援したいとの思いから、「人々が集まり支援活動の輪が広がるきっかけになれば」との思いを込めた企画として持ち掛けたことで開催に至ったという。
当日はJR加古川駅を出発した後、松風こみちと呼ばれる旧別府鉄道野口線の廃線跡を散策し、途中「キハ2号」をはじめ、多木浜洋館(通称あかがね御殿)を見学しながら勉強会も行う。
同会代表の誉田勝さんは「勉強会と言っても堅苦しい内容ではなく、多木化学の創業者である多木久米次郎さんの偉業など歴史を知ってもらうといったもの。また、普段はほとんど入館することができない多木浜洋館の見学もできる」と話す。
5月27日からクラウドファンディングサイト「Ready for」で内装工事と扉の修復のための資金支援を呼び掛けている。募集は7月31日まで。
誉田さんは「『キハ2号』の現状を見てもらいたいことが一番。車両についてだけではなく、路線が敷設された背景などの歴史や創業者の思いなども知ってもらえれば」と話す。
開催時間は12時~17時30分。定員50人(高校生以上対象)。参加費は4,000円。