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写真展「別府鉄道と播磨の鉄道の過去と現在」 加古川の産業遺産知るきっかけに

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 企画展「別府鉄道と播磨の鉄道の過去と現在」が2月3日、「加古川市立松風ギャラリー」(加古川市野口町、TEL 079-420-2050)で始まった。主催は市民団体「旧別府鉄道キハ2号を守る会」。

展示の様子

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 同団体は旧別府鉄道円長寺駅跡(野口町)の公園に保管される旧別府鉄道の車両「キハ2号」の保存修復に取り組んでいる。展示作品は昨年11月から12月にかけて、「別府鉄道」と「播磨の鉄道」をテーマに一般公募し、選考した約30点。選考は鉄道写真家の清水薫さんが行った。

 1984(昭和59)年に廃線となった別府鉄道の写真では、別府港駅に停車中のキハ2号や、運転手の様子、今の鉄道では珍しい走行中のデッキに少女が立つ様子などを展示する。播磨の鉄道では北条鉄道や最新の山陽電車などの写真を展示する。

 清水さんは「作品としての構図のほか、記録写真としても価値がある。あらためて別府鉄道の良さが分かった」と話す。「いずれなくなる電車や風景を意識して記録としても捉えていければ」とも。

 初日となる2月3日にはオープニングイベントが行われた。展示された作品の中から5点の入選作品の発表と表彰式が行われたほか、トークショーでは清水さん、近鉄広報マンの福原稔浩さん、同会代表の誉田勝さんが、それぞれの立場から鉄道好きになったきっかけや鉄道写真のコツ、仕事観などを披露し、約40人の来場者を盛り上げた。

 入選した新海一宏さんは「高校生の時に友人と別府鉄道の写真を撮ったこともある。鉄道の写真はレールが大事。カーブで写真の表情を表現する」と話した。

 誉田さんは「キハ2号の修復活動を地元の皆さんに応援いただくためには、別府鉄道について良く知ってもらうことが大切。別府鉄道を知らない世代が圧倒的に多いので、写真展を通して理解を深めてもらえれば。キハ2号が加古川の貴重な産業遺産、地元の子どもたちにとって公共交通の大切さを知る教材と活用してほしい」と来場を呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時。入場無料。今月11日まで。

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