加古川の尾上公民館(加古川市尾上町、TEL 079-423-2900)で8月10日から、「第10回 夏季加古川飛行場展」が開かれる。旧陸軍の飛行場「加古川飛行場」跡に建てられた同館で地元の戦争の歴史を伝えようと、市民団体「加古川飛行場を記録する会」が主催する。今年で10回目。
太平洋戦争中、加古川市、三木市、加西市には旧日本軍の飛行場があり、終戦が近づくころになると各飛行場で特攻隊が編成され、九州の出撃基地へと向かった。同展では播磨地域から飛び立った特攻隊員たちが残した遺書、特攻隊員の写真など約30点を展示する。今月18日13時からは、同会代表の上谷昭夫さんによる講演会を開催。「大空に散った若者たち」をテーマに姫路海軍航空隊「白鷺隊」の秘話を紹介する予定だ。
上谷さんは「73年前に若干20歳前後の特攻隊員たちが亡くなった。彼らが遺(のこ)した言葉の中には非常に生きる重みがあった。特攻員たちが『自分』という心の葛藤と戦いながら、いかにして死んでいったのか知ってほしい。日本の平和を与えてくれた彼らの存在を忘れてはいけない」と話す。
開催時間は9時~ 21時(日曜・月曜は17時まで)。入館無料。今月23日まで。