若年性認知症をテーマにした映画「オレンジ・ランプ」が5月11日、加古川市民会館(加古川市加古川町)で上映される。主催は2市2町グループホーム協会。
同協会は2003(平成15)年、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町の2市2町にあるグループホームが情報交換などを目的に発足した。グループホームは、認知症の高齢者が少人数で共同生活を送る施設。現在の会員数は22事業所。
同協会では年に一度開かれる総会に合わせて、「地域の皆さんと一緒に高齢者のことを考えたい」と、「認知症」「介護」「老い」「みとり」などをテーマに講演会や上映会を開いてきた。
2023年に製作された同作。若年性認知症に関する実話に基づいて製作された。自動車販売のトップセールスを誇る営業マンが39歳で若年性認知症を発症。日々不安を抱えながらも、家族や友人に支えられながら共に乗り越えていく過程を描いた。
同協会の鷲尾卓也会長は「奥さんのサポートや声をかけてくれる友人など、人とのつながりの大切さを改めて考えた」と話す。当日は、映画のモデルになった丹野智文さんが講演も行う。
丹野さんに依頼したきっかけについて、鷲尾さんは「協会スタッフから『オレンジ・ランプ』を上映したいと言われ、調べてみると、映画のモデルになった丹野さんが講演活動をしていることが分かり、上映と併せて講演をお願いした」と話す。
鷲尾さんは「もし自分が認知症になったら、家族がなったら、そんな『もしも』のときの向き合い方などを考えてみてほしい。ぜひ、たくさんの方に見て来てほしい」と呼びかける。
12時開場。上映時間は13時~14時30分。講演会は14時45分~16時。定員は先着400人。参加無料。