東播工業高校(加古川市東神吉町)建築科の3年生が12月13日、加古川市役所を訪問し、兵庫県指定文化財の本岡家住宅(同)を3Dレーザー測量したデータを市に寄贈した。
本岡家住宅は江戸時代に八幡町下村で庄屋を務めてきた本岡家の住居として1694年に建てられた大型民家。同校生は今年5、6月に3Dレーザースキャナーを使い、データを収集。得られたデータと、データを元に制作した仮想現実(VR)映像を寄贈した。
訪問した3年生8人は小南克己教育長ら市職員に取り組みの成果を発表。VRの機器を用意し、職員らが疑似見学を体験した。小南教育長は「本岡家住宅の臨場感が映像からでもよく伝わり、素晴らしい出来だった」と話した。同校3年の井上祐人さんは「同じ工業高校でもこんな授業や体験ができるところは少ないと思う。将来の役に立つ学習だった」と振り返った。
寄贈された映像は現在、市文化財調査研究センターのホームページで公開している。