高砂市の「前橋農園」が管理する田んぼ(高砂市曽根町)で6月18日、田植え体験が行われた。
主催したのは同市在住の米農家・前橋瑞紀さん。前橋さんが所属する「加古川農業青年クラブ」のメンバーが、農業と福祉の連携事業に取り組んでいたこともあり、以前から農福連携による田植え体験を開きたいと考えていたという。昨年11月、前橋さんが育てた米の委託販売先である多機能型事業所「ワークホーム高砂」(伊保町)に田植え体験を提案。両者にとって初めての開催となった。
田植えに参加したのは、同施設の利用者や保護者会、関係職員ら約80人。田植えの前に前橋さんが、1回で植える苗の本数の目安や、互いに栄養を奪い合わないよう苗同士の間隔を空けることなどを説明した。利用者は、面積100平方メートルの田んぼに収穫見込み量約50キロ分の「ひのひかり」の稲を植えた。
前橋さんは「初めは泥の中に入るのに抵抗が見られたが、一度入ってしまうと楽しそうに苗を植えていた。今後も継続して続けていけたら」と話した。同施設長の斎藤克己さんは「地域の皆さんとの関わり合いが、障がい者の地域参加の理解につながる。今後もこうしたイベントを企画していきたい」と話す。