若手建設産業入職者に現場実習を受けてもらう「令和3年度建設サマーセミナー」が8月2日から6日の5日間、加古川東市民病院跡地(加古川市平岡町)で開催された。
同セミナーは、建設業界に若い人材を呼び込もうと兵庫県建設業協会が主催。24回目となる今年は、来年春の完成を目指して加古川市東消防署の建設工事が進んでいる加古川東市民病院跡地整備事業の現場で行った。当日は、東播工業高校(加古川市東神吉町)や龍野北高校(たつの市新宮町)などから土木や建設を学ぶ生徒21人が参加した。
セミナーでは、鉄筋同士をつなぐ「圧接」といわれる作業や足場の設置などの実習を行った。参加した生徒は建設作業の基礎となる工程を第一線で働く先輩から教わりながら実際の作業の一端を経験。現在進行中の現場での実習とあって、緊張感が漂う場面が続いた。
セミナーに参加した東播工業高校土木科2年の宮明飛向さんは「学校ではできない貴重な体験が新鮮でとても驚いた。自分自身の成長につながった」と話す。
同校土木科教諭の山内猛史さんは「実際の現場なので、危険なこともある。そこをいかにどうするかは学んでいかなければならない。学校以外のところで体験させてやれることを幸せに感じている」と話した。