高砂の書道家・藤田雄大さんが「桒年(そうねん)記念 藤田雄大個展 のら戌(いぬ)」を10月19日から、明石市立文化博物館2階ギャラリー(明石市上ノ丸)で開催する。
藤田さんは36歳の時に脱サラし、単身で日本の戦後書道教育の第一人者である故石橋犀水創立学校法人扶桑学園日本書道芸術専門学校の門をたたいた。幼い頃から書に親しみ、芸術全般に興味があった藤田さんは、大人になって書の恩師との再会をきっかけに書道家を志したという。
今年で48歳を迎える年男の藤田さん。個展のタイトルは、年男の意味と藤田さん自身が「何に縛られることなく自由に生きる。のら犬のような生き方に憧れた」との思いから「のら戌」と命名したという。
会場では、12年間書きためた作品と新作、合わせて約65点を展示する。「中には縦2.7メートル、横5.4メートルの作品も展示する予定。迫力のある書を会場で体感してほしい」と藤田さん。
書に対する姿勢について「書道は前衛、漢字、カナなどさまざまな分野があり、一通り経験した。もちろん、しぐさだけでなく理論も学び、いろんな分野を知ることで視野も広がった」と話す。藤田さんの作品は、高砂市役所や地元中学校にも進呈されているという。
藤田さんは「過去の作品と新作で成長を見てほしい。制作当時の今を大切に書き留めている。その当時の作風、字体も楽しんでもらえれば」と来場を呼び掛ける。
開催時間は、10月19日=13時~19時、20日=10時~19時、21日=10時~17時。入場無料。10月21日まで。期間中は藤田さんと作品を鑑賞するギャラリートークも予定する。