高砂の住宅会社「ヤング開発」(高砂市米田町)が6月5日、「兵庫県環境にやさしい事業社賞」の優秀賞を受賞した。
同賞は兵庫県が生活者の視点から優れた環境保全・創造活動を展開している事業者を顕彰することにより、県民の環境に配慮した新しいライフスタイルづくりに資するとともに、事業者の環境保全・創造活動の促進を図ることを目的に1991年に設立され、今回で27回目を迎えた。
高砂市内の市街化調整区域などを買い取り、農園として活用することで、地域のよりよい環境づくりに貢献し、将来的には農園事業などによる地域貢献活動を検討していることや、太陽光発電などの省エネ設備や省エネ家電を標準搭載した戸建て住宅の販売による一般家庭全般への省エネ普及・啓発への貢献が評価されたことが主な受賞理由。
同社社長の伊藤勝之さんは「元々、自宅の周りにあった田んぼが無くなってしまったときに寂しさを感じたことや、食の安全や自給率について関心を持ったことをきっかけに農園を始めた。始めたときは農業に遠い人間だと思われていたので、とても驚かれた」と話す。
2012年に農園を始めた当初は約1万坪だった高砂市阿弥陀町の農園が、現在は周辺の市街化調整区域も購入し、「ファーム石の宝殿」として約1万7000坪の面積に拡大。多くの野菜をはじめ、ブルーベリー、柿、オレンジ、スモモ、キウイ、梅、プルーン、レモン、リンゴなどの植栽や、シャーベット、ジャムなどの製造も手掛けている。収穫した農作物や加工品は地元の農産物販売店でも扱っているが、大部分は取引先などへのプレゼントとして活用しているという。
伊藤さんは「将来的にはさらにこの農園の面積を拡大し、より多種多様な果樹や野菜の販売、農園事業等による地域貢献活動も検討している」と意気込みを見せる。