加古川のチャリティーショップ「フリーヘルプ」が7月から、大阪・釜ヶ崎の団体「こどもの里」を題材にしたドキュメンタリー映画「さとにきたらええやん」を応援、上映をPRしている。
フリーヘルプは、チャリティーショップの運営を通じ、衣類などの物資の支援を行う団体。同映画は、日雇い労働の街と言われる大阪府西区の釜ヶ崎で38年間続く子どもたちの集いの場「子どもの里」を舞台にしたドキュメンタリー化したもの。同団体では、加古川にチャリティーショップを出店した5年前から「こどもの里」に衣服を送る支援を行ってきた。
スタッフで同店東加古川店、店長の村崎恭子さんは「最近では、さまざまなところで居場所づくりの大切さが言われているが、40年も前からそういった居場所をつくり、活動を継続しているところが素晴らしいところ」と話す。「子どもたちから『さと』という通称で親しまれている場所。この場所の存在で、人生が変わったり、救われたりしている人はたくさんいるのでは」とも。
同団体では、同作のチケット委託販売を行うほか、ポスターの掲示、チラシの配布などを通して応援している。2016年7月現在、全国19カ所で上映予定で、兵庫県内では「神戸アートビレッジセンター」(神戸市兵庫区新開地)で上映される。
「最近では、『子ども食堂』など、地域の中に居場所をつくる取り組みが盛んになっているが、継続していくことは大変なことだと思う」と村崎さん。「活動をしている人にも学べることがたくさんあるので、ぜひ見てもらいたい」と話す。
同団体自身も「新しい居場所の在り方を模索している」と村崎さん。「生活困窮者の支援を行う立場として、定期的に開催している『生活相談会』を、9月からは『居場所づくり』に重点を置いて活動していきたい」とも。
「私たちは衣類を通じた支援をしていきたいので、衣類を必要とする団体からの声があれば、積極的に連携していきたい」と呼び掛ける。
同店では、応援団限定特別価格として「全国共通前売券」(1,200円)を販売。「神戸アートビレッジセンター」での上映は7月23日~8月5日。