加古川の写真店「ちいさな写真屋さん」(加古川市平岡町、TEL 090-9991-6297)と甲冑(かっちゅう)製作を手掛ける「武楽衆(むらくしゅう)」が1月、共同で「出張甲冑撮影サービス」を始めた。
加古川市内の寺社などの文化財に出張し、甲冑を着用した写真を撮影する同サービス。撮影に使う甲冑は主に平安時代に使われていた大鎧(おおよろい)タイプと、主に戦国時代に使われていた当世具足(とうせいぐそく)タイプがある。
甲冑の種類は戦国時代では人気があるという真田幸村の鹿角が付いたタイプ、真田昌幸の昇り梯子具足や徳川家康の金陀美具足と呼ばれる甲冑、地元加古川城主の糟谷武則の甲冑のほか、烏帽子(えぼし)や陣羽織、ハチマキなどの小物も用意する。大人用と子ども用共に5領~10領程度用意している。
武楽衆の藤井淳さんは「加古川は城も多く、歴史的にも魅力がある。甲冑と播磨地域の文化財とをコラボすることで互いに活性化できれば」と話す。場所は鶴林寺(加古川)のほか、明石城(明石市)や三木城(三木市)、金つるべ城(小野市)などで撮影できるという。
「個人のほか家族写真として撮影することも多い」と藤井さん。「始めは恥ずかしがる方もいるが、だんだんその気になってくる。歴史好きの奥さんについて来た旦那さんが乗り気になり、盛り上がることもあった」と話す。価格は1万2,980円(1領、2領目以降は3,000円)で写真データとプリント写真を提供する。
藤井さんは「七五三の際の家族写真や卒業記念、インスタ映え狙いに使ってもらえたら。最近は60歳と言ってもまだまだ現役なので、赤いちゃんちゃんこの代わりに赤い甲冑を着て『第二の人生の出陣式』を演出しても面白い。ぜひ大人の変身願望をかなえて楽しんでもらえたら」と呼び掛ける。
申し込みは「ちいさな写真屋さん」まで。営業時間は10時~17時。