肉やおかずなどの卸売業を手掛けている大丸食品(岡山県岡山市)が2月26日、加古川で新事業として移動スーパー「ふれあいのマルシェ」(加古川市加古川町、TEL 079-421-3588)を始めた。
同サービスに申し込むと週2回、移動販売車が自宅を戸別訪問するというもの。担当の水野慎悟さんは「週に2回訪問するので、1回で大量に購入しなくてもいい。お客さまがどこか買い物に行かなくてもいいように定期的に訪問する」と話す。
水野さんは「高齢者が買い物で困っているので、何とかできないかという声をもらったことがきっかけ。社会情勢を考えると将来的にさらに困る方が増えることが予想されるので、今のうちに何かできないかと考えた」と話す。
販売車には野菜、パン、豆腐、ハム、ソーセージなどの日配品、菓子類、日用品全般などを常時400~500種類用意する。調理が簡単な冷凍味付け肉や真空パックになったおかずは特に売れているという。来店客が欲しい商品がなくても、同社で仕入れが可能な場合は要望があれば次回以降提供するという。
「その場で商品を自分で見て、好きな物を手に取って、財布を広げお金を払う。こうした行為が高齢者の方にとって楽しみの一つで人気がある」と水野さん。「始まったばかりで宣伝も兼ねて販売車を走らせているが、だんだんと固定のお客さまが増えてきた。要望も聞くようになり、今はお客さまと一緒につくり上げている」とも。
水野さんは「買い物で困っている方は、例えば庭の掃除ができない、家の修理ができないなどの悩みがあるのでは。今後はいろいろな悩みを抱えている高齢者の声を移動スーパーで受け付け、地元の業者と協力して解決できれば。地域に浸透し、無くてはならない存在になりたい」と意気込む。
営業時間は10時~17時。