加古川市民会館大会議室で2月19日、市民団体「旧別府鉄道『キハ2号』を守る会」が廃線後30年が経過した「キハ2号」車両の地域活用をテーマにしたシンポジウムを行う。
1984年に廃線となった旧別府鉄道は、地元の肥料メーカー「多木化学」が自社製品の輸送を主な目的に敷設した鉄道。地元の人の生活の足として活躍した。
「キハ2号」は旧別府鉄道を走っていた気動車で、現在は廃線跡を整備した遊歩道「松風こみち」沿いの円長寺駅跡に保管されている。
シンポジウム当日は、鉄道アイドルの豊岡真澄さん、自称・粟生線活性化コーディネーターの「ゆいみのり」さんをゲストに招き、鳥取県・若桜鉄道社長の山田和昭さんによる基調講演「若桜鉄道のチャレンジ、町作りと人作り」を行うほか、トークショー「保存鉄道による地域活性化と町の再興について」を行い、キハ2号の修復や活動支援を呼び掛けると共に、地域の財産としての活用方法を考える。
同会の誉田勝さんは「メンバーは地元のほか京都や大阪からも集まる。鉄道好きだけでなく地元の遺産を大事にしようという人も多い。いろんな人に関わってもらい後世に残したい。清掃活動や塗装作業など自分たちの力でできることはしてきたが、これ以上は専門知識や資金が必要」と話す。
メンバーの一人で高校生の松田隼弥さんは「中学生の時にはじめて参加した。キハ2号に乗ったことはないが、活動に関わっている人と触れ合えるのが楽しい」と話す。
誉田さんは「地域の宝だが日本でも保存されているのは珍しい車両。保全で終わらず元の姿に戻したい。よみがえったら中でカフェをするなど、市民の憩いの場にしたい」と意気込む。
開催時間は13時~16時30分。入場無料。