加古川在住の服飾家・溝口りかさんが、指輪の形をした磁性の針刺し「音琴otokoto ring」の販売をクラウドファンディングで始めて、9月20日で1カ月がたった。
4歳で裁縫を始めたという溝口さん。神戸ファッション専門学校を卒業後、インディーズデザイナーとしての活動や大手セレクトショップの店長を経験。2021年には自身の会社「Anythig abou towa(エニィシグ アバウ トゥワ)」を設立。『一生あなたのそばにいる』をコンセプトにした裁縫セット「音琴otokoto」を発売した。
裁縫中の針置き場になる今回の新商品。裁縫時の針休めは、針を口にくわえたり、生地に挿したりするが、その際によく針を落としてしまうという。溝口さんは「針を落とした時に、なかなか拾えなくてイライラすることがある。大好きな裁縫をストレスなく行いたいという思いからできた商品。指輪をはめて作業すれば、ファッションと同じで気分も高まる」と話す。
素材となるネオジウム磁石は軽くて磁力が強いのが特徴。磁石の部分は着物生地でコーティングを施す。ほかにもリバティープリントを使ったシリーズも用意した。「日本の織物はすばらしいので、身近に感じてもらえれば」と溝口さん。記念日に贈るプレゼントとしても提案する。
現在、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で協力を呼びかけ、集めた資金はプレゼントラッピング開発費用などに充てる。溝口さんは、経営理念に「すぐに捨てられるものを作らない、売らない」を掲げる。中身を取り出して終わりではなく、2次利用できるような『おしゃれで強度のある』パッケージを製作するという。
溝口さんは「裁縫を始めるきっかけや、裁縫を楽しんでいる人に喜んでもらえる商品。『まずは手芸から始めたい』という人にも届いてほしい」と話す。
目標は10万円。リターンは「音琴otokoto ring」。10月15日23時59分まで。