一般社団法人加古川観光協会が7月18日、加古川プラザホテル1階(加古川市加古川町)に移転し、オープニングセレモニーが開催された。
同協会は2005(平成17)年に任意団体として設立。これまで加古川のご当地ぐるめ「かつめし」のPRや加古川観光大使の委嘱、かこがわ検定の実施などを行ってきた。2022年4月に一般社団法人化。今回、さらなる観光振興を図ろうと移転を決めた。同事務所では観光案内のほか、地元特産品や観光大使のサイン色紙の展示、加古川の「名菓」を販売するコーナーも設ける。
テープカットには同協会の大庫隆夫会長や岡田康裕加古川市長らが出席。大庫会長は「ようやく市民目線で見える場所に事務所ができた。ここに来たら何かを得られると思ってもらえる情報を発信する」と意気込みを見せた。
続く2部では、丸亀製麺や長田本庄軒などを展開するトリドールホールディングス(東京都渋谷区)粟田貴也社長の加古川観光大使の委嘱式が行われた。粟田社長は1985(昭和60)年、経営者の出発点となった焼き鳥居酒屋「トリドール三番館」を同市内でオープン。3歳から45歳までの間、同市に居住し、平岡小・平岡中を経て、加古川東高校を卒業した。同市との結びつきも強いことから就任を打診し実現した。併せて、同市と同社による地域の活性化と持続可能な社会の実現を目的とした包括連携協定締結式も行われた。
3部では、粟田社長と岡田市長によるトークセッションを開催。粟田社長は「トリドール三番館をオープンした当初は客がほとんど来ない日があった。いまだにその頃の夢を見る」と話した。ほかにも、丸亀製麺を始めたきっかけについて「ファミリー需要を取り込んだ『とりどーる』は順調だったが、誰かが参入してきて、レッドオーシャン化してしまうのではないかという恐怖心があった。これまで焼き鳥しか焼いてこなかったが、香川で見た製麺所と同じように、体験価値を提供すれば加古川でも繁盛するのでは」と当時を振り返った。