農福連携による福祉と産業の振興を目指す「ナチュラル・マム」(高砂市阿弥陀町、TEL 090-9711-0001)が1月17日、兵庫県花として知られる「ノジギク」の花をブレンドしたお茶の試作品を完成させた。
同団体はノジギクの花に含まれる豊富なポリフェノールの量に着目し、ノジギクを使った商品開発や雇用創出などを目指して活動している。商品開発に向けて同花の栽培を始めたのは2020年。譲り受けた100株を加古川市志方町で栽培し、株分けをしながら約500株まで増やしたという。
これまでに収穫した花の量は、1年目8キロ、2年目20キロ、3年目は90キロと年々増加している。花の収穫には、同団体のスタッフのほか、就労継続支援B型事業所「あしたばの家」(曽根町)に通う利用者も行う。
今年1月、愛知県にあるOEM製造先が試作品を完成。緑茶やルイボスティー、ほうじ茶など10種類の茶葉に乾燥させたノジギクの花を半々の割合でブレンド。ノジギクの花だけを100%使った商品開発も進めている。今後は、販売価格を決め、販売先を探し、4月以降の商品化を目指すという。
ナチュラル・マム代表の前田達也さんは「育てるのが難しいといわれるノジギクだが、ここまで順調に増やすことができている。ノジギクを活用した農福連携事業で地元が活性化し、喜びの輪が広がれば」と期待を込める。