東播磨2市2町(加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)とサントリー食品インターナショナル(東京)が2月3日、使用済みペットボトルを新たなペットボトルへ再生する「ボトルtoボトル リサイクル事業」に関する協定を締結した。
高砂市では現在、2市2町の広域ごみ処理施設を市内に建設中で、廃棄物の適正処理や環境資源の保全に力を入れている。一方、同社は化石由来原料の使用をなくし、リサイクル素材と植物由来の素材に切り替えることを目指している。環境保全への姿勢が一致していることから、高砂市に事業所のある同社から連携して取り組むことの提案があり、実現した。同事業で広域の自治体と連携して取り組むのは全国で初めて。
これまで高砂市では、家庭から回収したペットボトルを日本容器包装リサイクル協会に引き渡していたが、多くは食品トレーや包装シート、繊維などの原料にリサイクルされている。同事業での処理はペットボトル製造の原料にのみリサイクルし、他製品にリサイクルすることに比べ石油などの化石資源の使用が少なくなるという。
締結式には東播磨2市2町の首長と東播磨県民局長、同社の中村卓常務執行役員が出席し、協定を締結した。高砂市の都倉達殊市長は「2市2町の連携によって環境先進都市を目指し、環境問題や持続可能な循環型社会の実現に向けた取り組みを進めていきたい」と意気込む。
同事業は4月1日に開始。再生されたペットボトルはサントリー高砂工場で使用される予定という。