画家、戎井幸一(えびすいゆきいち)さんの個展「名前のない日の記憶」が4月25日から、高砂にある国登録有形文化財「松宗蔵」(高砂市高砂町)で開催される。
戎井さんは子どものころから絵を描くことが好きで、高校時代に雑誌やインターネットで作品を発表したのが絵作家としての活動の始まり。高校卒業後はイラストの仕事に就きたいと考え専門学校に通っていたが、体調を崩したため退学し、2014年、本格的に作家活動を始めた。現在は卒業した通信制高校でイラストの講師を務めながら、兵庫・大阪を中心に個展を開いたり展示や即売会などのイベントへ参加したりしている。
「以前、高砂市内のイベントに参加した際に知り合った方との縁で2年前に初めて高砂で個展を開いた。今回は大阪で開いた個展に訪れた方から、また高砂で個展を開いてほしいという声があり開催に至った。高砂とは何かの縁を感じる」と戎井さん。
戎井さんは「生と死」をテーマに透明水彩やミリペン、そして下地に墨を使うことにより独特の世界を表現する。会場では約20作品を展示する予定。ポストカードや作品集も販売する。
「今回はこれまで展示していない過去の作品も出展するので、現在の作品との描き方の違いなどもご覧いただけると思う」と話す。「個展というと身構えてしまう方もいると思うが、散歩がてら、一休みするような気軽な気持ちでお越しいただければ」と来場を呼び掛ける。
開催時間は10時~18時(29日は17時まで)。入場無料。今月29日まで。