江戸時代から明治時代にかけて活躍した大型貨物船「北前船」の木製帆船模型が2月26日、同船の帆を発明した工楽松右衛門の旧宅(高砂市高砂町、TEL 079-490-4790)に寄贈された。
同模型は、縦27センチ、横45センチ、高さ40センチ、72分の一スケールで作られた木製模型。明石市在住で木製帆船模型の愛好家で構成される「神戸帆船模型の会」に所属する藤井茂和さんが寄贈し、同宅内に飾られている松右衛門帆の隣のスペースに展示された。
藤井さんによると、以前、同宅を訪れた際に北前船の存在を知ったことがきっかけだという。製作に当たり、模型の設計図を同会の服部武司さんが担当し、藤井さんが約2カ月をかけて完成させた。
「帆の部分を再現するのが難しかった」と藤井さん。「いったん完成した模型を旧宅に持ち込んだが、特殊な縫合方法で作られる松右衛門帆を目にし、その帆を表現したいと再度模型を持ち帰った。それまで一枚の布を付けていた帆部分から、改めて複数の布をつなぎ合わせて作り直した」と振り返る。
同宅の大崎敦紀館長は「松右衛門帆の隣のスペースに何か置きたいと考えていたところ、まさにピッタリの物が展示できて非常に感謝。多くの人に見てもらいたい」と話す。
開館時間は9時~18時。入館無料。