兵庫県を中心に6店舗を全国展開するセレクトショップ「EINSHOP(アインショップ)」が2月21日、加古川店と垂水店の実店舗2店を閉店する。
1号店として2002年にオープンし、若い女性やファミリー層を中心に親しまれてきた加古川店では、閉店に当たり店内に「お店から飛び出します」との張り紙を掲出した。
同店の運営会社「ムサシ」では2013年から、野外マーケット「EIN OPEN DEPARTMENT(アインオープンデパートメント)」を主催。これまでに8回開き、プロ・アマ問わず衣類や雑貨を中心とした出店を呼び掛けてきた。昨年11月は3日間で約1万人が来場したという。
アイン事業部の住徳兼平さんは「スタッフとお客さんの距離が近づき笑顔が増えるのは、商品以外のライブやワークショップ、飲食販売などを野外の空間で行った時だった。アインショップが得意としていた『面白いサービス』をするには、今の店舗では手狭だったことが分かった」と閉店の理由を明かす。
「今年から原点に立ち戻り、『日本の新しい市場』実現に向けて事業を展開する」とも。同マーケットの開催頻度を上げ、生鮮食料品を販売するブースを増やしていくほか、地場産業や日本伝統のものづくり、農産物などを新たに取り扱っていくという。
「お店は閉店するが、撤退ではなく、より世の中の役に立てる仕事が見つかったため、晴れ晴れとした気分」と住徳さん。「店という枠や店員と客という概念にとらわれず、みんなで何か新しい物を一緒に作っていければ。いろいろな場所でまたお客さんと会えることをスタッフ一同楽しみにしている」と笑顔を見せる。
神戸店とWEB SHOPは引き続き営業する。