加古川の陵南公民館(加古川市野口町水足)で1月23日、「陵南新喜劇」が開かれ、約60人を集めた会場が笑いの渦に包まれた。
陵南新喜劇は「笑い」を通じて個性の表現を学んでもらおうと、同館が3年前から開いているお笑い講座。
2012年に「陵南漫才塾」としてスタートし、笑いの基礎である「ボケ」「ツッコミ」などのテクニックについて講座を開いた。翌年から「陵南新喜劇」と講座名を変え、受講者全員のチームワークを大切にしてきた。
講師を務めているのはテレビやラジオの番組構成を手掛ける放送作家の砂川一茂さんで、老若男女問わずわかるように、「笑い」について解説してきた。本年度の受講者は19~87歳の10人。7月から月2回の講座を受け、この日発表の場となった。
この日のステージは「陵南ホール危機一髪~真犯人は誰だ!?~」と題した新喜劇で、ホールで行われる新春発表会を舞台に、漫才や「南京玉すだれ」などを織り交ぜながらアドリブ満載のドタバタ劇を披露した。
時折せりふを忘れたり、観客席から飛び入りの参加者も出たりするなど、訪れた観客からは手をたたいて笑う声やツッコミが入るなど、会場は終始盛り上がりを見せた。
「受講者それぞれの面白いところが引き出せれば。そして喜劇を通じて人を笑わせる喜びを感じてもらいたい。そのためにも大切なのはチームワークと思いやり」と砂川さん。
初年度から参加している有末美智子さんは「とにかくお笑いが好きで、楽しいことをしていたい。参加していると友達もできるし時間の流れも早い。ステージはお客さんの反応があるから大好き」と笑顔で話し、本年度の講座が終わったばかりで、来年度への参加意志を表明した。
同講座は毎年人気で、2016年度も開講を考えており7月の初旬ごろから受講生を募集する予定。7月以降月2回ほどの講座を開く。問い合わせは同館(TEL 079-456-7110まで)。