阪神・淡路大震災をきっかけに結成された加古川市の自主防災組織「加古川グリーンシティ防災会」(加古川市加古川町平野)が結成20周年を迎えた。
同防災会は、584戸を抱える加古川市内では大規模なマンションの管理組合から立ち上がり、災害に強い自主防災組を目的に、住民が楽しく学べる防災活動を進めている。日頃から、住民同士のあいさつ運動の実施や、イベント性を持たせた防災訓練も定期的に行っている。
地元コミュニティーFM局BAN-BANラジオでは、被災地のお酒を取り寄せ、酒を酌み交わしながら防災を語る「防災ショットBAR」(第2土曜19時から放送)も今春で10年を迎え、多様な防災活動を続けている。
災害時は、お互いに助け合いができる仕組み「ちからこぶ」を提唱し、それぞれ日頃から携わる仕事や特技を事前に登録し、迷うことなく活躍できる状況を準備している。
ラジオ番組のマスター役であり、防災伝道師のザビエル大西こと大西賞典さんは、20周年を迎え「いざ大きな災害が来た時には、冷静に行動ができるようになること」と、防災活動は永続してこそ力になると語る。「災害時には、大切な人を守るためには何ができるか」と、いつ起こるかわからない大規模災害の時には日頃の備えと心構えが大事で、まずは命を守る行動をしてほしいと訴える。
「最近では、東日本大震災や熊本地震などの発生で、身近でも起こり得ると考えるようになった」と、住民の間でも防災についての概念が変わりつつあると続ける。
加古川グリーンシティ防災会のホームページから、ラジオ番組のバックナンバーが聴取できる。