グルテンフリーの無添加手造りおかき専門店「TAKAMIOKAKI(タカミオカキ)」 が、おかきの製造工房とショップ、カフェを併設する直営店を加古川にオープンして2ヶ月がたった。
工房とショップ、カフェの面積は22坪。木材の壁を基調とした温かみのある店内は、商品以外に余計なものを配置しないシンプルな造り。商品が映える工夫として、壁一面にディスプレーを施している。
おかき職人の高見恭平さんが、職人として修行していた時に「こんなおかきがあったら」と考え、4年前に独立。素材と製法にとことんこだわりぬいたおかきを造りたいという思いから、伝統的な一枚網手焼き製法で1枚1枚手焼きし、7日間かけて製造する。使う素材一つ一つを厳選し、使用したい素材は生産者に直接会いに行くという。
2012年に小さな倉庫を自身で改修し、工房の立ち上げを機に移動販売をスタートさせた。さまざまなイベントにも出店するようになり、全国に販路を拡大。現在では、東京都内の大手セレクトショップなどを中心に人気を集め、大手百貨店でも取り扱われるようになったという。
高見さんは「移動販売を始めたころは認知が低かったが、実際に食べてもらい気に入ってファンになってくれる人が少しずつ増えていき、イベントによっては1時間で1日分のおかきが完売するようになった」と話す。
店内には、季節限定品なども含め常時20種類程の商品を用意。「商品はどれも素材の味を感じていただきたいので、塩分は薄く無添加で仕上げている。健康志向の方や、食事に気を遣っている方、本当に美味しいモノを求める、さまざまなお客様に喜んでいただければ」と高見さん。
工房併設のカフェの壁には小窓を設置し、来店客におかきの製造工程が最初から見えるような工夫をしたという。高見さんは「おかきとせんべいの違いを分からない人も多いと思う。造られる工程を見て知ってもらうことで、より安心して食べてもらうことができたら」と話す。
1月7日には、店内の一角を使ってカウンター6席、テーブル2席の「甘味処」もオープン。年間契約する山口県美祢産ミヤタマモチの搗き立て生もちが味わえるぜんざいや、奈良県産の自然栽培のほうじ茶などのカフェメニューを用意する。
「家族と話すときには常に仕事の話をしていて、会話から新しいアイデアが生まれることも多い」と高見さん。今後について「工房見学や、おかき造り体験なども計画している」とも。
「インターネットで海外からの注文も少しづつ増えている。いずれは海外にも工房を出して、現地の素材を使ったその地域でしかできない、こだわりのおかきを造り、おかき職人を育成していくのが目標。OKAKIをSUSHIのように世界の共通語にし、おかきの本当のおいしさを知ってもらう機会を広めていけたら」と笑顔を見せる。
商品は、「揚げおかき 塩」「兵庫県産家島えびの短冊揚げおかき」(以上500円)、「アールグレイとくるみのおかき」「無農薬のブラックペッパーおかき」「兵庫県家島産海老の焼きおかき」「無農薬ほうじ茶と無添加アーモンドのおかき」(以上400円)など。揚げおかき=各500円、焼きおかき=各400円。
カフェメニューは、ドリンクとしておかきに一番良くあう豆で淹れた「おいしい珈琲」「自然栽培 ほうじ茶」「無添加 みかんジュース」「京紅茶」「無添加 甘酒」(以上400円、すべてのドリンクに日替わりおかき付き)。甘味メニューは、オーダーごとに揚げたてを提供する「兵庫県産家島海老の短冊揚げおかき」「あっさり自家製ぜんざい」(500円)、「チョコのお餅」「きなこのお餅」(以上300円)など。
営業時間は10時~18時。木曜定休。