加古川で11月28日、同市観光協会(加古川市加古川町溝之口)が企画する「ご当地グルメ開発」の試食会が行われた。同企画は「加古川市観光まちづくり戦略」の一環。
戦略策定時に行った観光実態調査で、加古川市への来訪者の多くが昼食を食べず日帰りしていることが分かったことから、新たなご当地グルメとして、「牛肉」をメイン素材にメニュー開発の取り組みを定めた。
同企画では、加古川市内の飲食店12店舗が提供店として参加し、各店舗がメニュー開発に取り組むという。
「じゃらんリサーチセンター」客員研究員で加古川市観光まちづくりアドバイザーの佐藤真一さんは「おいしいグルメがそのまま売れるグルメになるわけではない。ストーリーや見せ方、伝え方も重要になる」と話す。
全6回のワークショップを行い、コンセプトや提供時のルール、ネーミングを決定するという。4回目となる今回は、関係者ら約20人を対象に「試食会」を実施。5店舗が参加し、牛の肺を使った巻きずしや、みそ漬けの牛肉を使ったひつまぶしなどが振る舞われた。
参加者からは「『牛肉』と聞くと、パンチのある男飯のイメージがあったが、今回は、野菜も多く使われていて女性が喜ぶ味で良かった」「2度3度楽しめる味の変化をどう持たせるかが難しいと思う。食べる人自身が行動して楽しめる工夫があれば」などの声が聞かれた。
牛肉の丼を提供した、有機茶房「ごえん」の黒木亜野さんは「おいしいという声をもらい励みになる。他のお店のメニューを見て参考になる部分も多かった。彩りや器選びなどの見せ方はもっと改良していきたい」と話す。
新ご当地グルメ提供店舗は、「和食処 おおつぼ」、「有機茶房 ごえん」、「やさしい男の料理 ひなた」、「創作酒房 駄駄」、「アメリカンスタイルレストラン HEROS」、「焼肉 京城苑」、「加古川プラザホテル」、「かき料理 かき庄」、「焼肉 志方亭」、「串焼きスタンディングバル ベッカン」、「cafe GEEEK」、「フレッシュピックル」の予定。
今後ワークショップを経て、来年2月9日に「お披露目会」を実施する。その後「加古川じゃらん」への掲載を予定している。