無病息災や家内安全などを祈る初夏の伝統神事「輪ぬけ祭」と「湯立て神事(ゆたてしんじ)」が6月28・29日の2日間、高砂の荒井神社(高砂市荒井町)で行われた。
輪ぬけ祭は、夏越の大祓(おおはらえ)とも言われ、真菰(まこも)でつくられた輪を左、右、左と3回通り抜けることで、罪やけがれを払うとされている。参拝者は家族の安泰を祈り、直径約2メートルの輪をくぐった。
雨により29日に日延べした湯立て神事は、釜に炊いた湯をみこが神聖な植物とされるササの葉で参拝者に振り撒くことで、心身を払い清める神事。参拝者らは、頭を下げ、熱いしずくを浴びながらこの夏の健康を祈った。訪れた人は「こういうご時世なので病気にならないことを願った」と話した。
荒井神社宮司の廣瀬元正さんは「コロナ禍の中で体のことよりも、心の部分で疲れているところもあると思う。神社に来て、心も体も清らかになって日々健康に過ごしてほしい」と話す。