「高砂染展」が1月7日、姫路市北部の書写山にほど近い書写の里・美術工芸館(姫路市書写、TEL 079-267-0301)で始まった。
高砂染は江戸時代に姫路藩の特産品として作られていた染め物。江戸時代の後期には姫路藩の家老、河合寸翁が製造を奨励し、幕府や朝廷への献上品として扱われていた。しかし明治時代に入ると徐々に衰退し、昭和初期に途絶えたとされる。
高砂染事業を展開するエモズティラボは、江戸時代の着物や布、復刻された高砂染めの着物などを展示物として貸し出し、講演を行うなど同イベントに協力する。同社社長の寄玉昌宏さんは「高砂染めの歴史や技法など学術的に示してもらえるいい機会になると考えている。講演会では、高砂染を着物だけでなくいろんな物に生かした新商品や未来について話したい」と笑顔を見せる。
期間中、高砂染の展示、技法や歴史の講演会、創業家の対談、型を彫って手拭いを染める体験教室なども行う。
寄玉さんは「江戸時代後期の大奥で高砂染が贈答品として扱われていたことが、大奥の権力者であった瀧山が書いた日記で確認できた。歴史やロマンを感じる高砂染をぜひ見に来てほしい」と来場を呼び掛ける。
開館時間は10時~17時。月曜休館(だだし1月13日、2月24日は開館。1月14日、2月12日、2月25日は休館)。入館料一般310円、大学・高校生210円、中学・小学生50円。3月22日まで