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高砂のコウノトリ人工巣塔設置から1年 環境への関心高まりのきっかけに

人工巣塔を見上げる黒田憲一さん

人工巣塔を見上げる黒田憲一さん

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 国の特別天然記念物コウノトリが舞い降りるような環境を目指すことを目的に、高砂市ため池協議会がコウノトリの人工巣塔(高砂市阿弥陀町)を昨年の10月に設置してから1年がたつ。

水生生物の生息環境確保のために整備された魚道

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 人工巣塔は12メートルのコンクリート柱に直径1.6メートルの鉄製の巣台を取り付けたもので、円台の上に木の枝やわらなどの巣材を敷いて巣を作り、コウノトリがとどまったり、子育てをしたりできるようになっている。

 「阿弥陀小学校から眺められる位置に人工巣塔が設置されている。小学生たちが校舎から眺められるようになる日が待ち遠しい」と同協議会の黒田憲一さんは話す。

 同協議会では2010年(平成22年)に4羽のコウノトリが飛来したことを機に、2016(平成28)年から県民局や市と協力し、コウノトリと人が共生できる豊かで魅力的な地域づくりに取り組んでいる。これまでに水生生物の生息環境確保のための水路整備や田んぼビオトープ、ため池の浅瀬造成などコウノトリの餌場づくりを行ってきたがコウノトリの飛来はまだ確認できていない。

 「設置以降の飛来はまだ確認できていないが、取り組みを通じて地域の方に環境への関心を持ってもらういい機会となっている。今後も地域を巻き込んだイベントなどを取り組み続け、コウノトリが舞い降りるような環境を目指していきたい」と黒田さんは意気込む。

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