加古川の男女共同参画センター(加古川市加古川町)で1月21日、在宅ワークのオープンセミナーが開かれた。
同市の委託で「クラウドワークス」(東京都渋谷区恵比寿)が講師を務めた本企画。当日は30~40代の子育て中の母親を中心に50人が参加。クラウドソーシングという在宅ワークの解説から始まり、仕事の職種や形態、ワーカーの事例が多数紹介され、参加者は真剣な表情でメモを取っていた。
現在、クラウドワークスには全国79万人が登録。仕事のカテゴリが約188種に分けられ、「WEBデザイン」や「アプリ開発」といった専門性を有するものから、「商品モニター」や「テープおこし」「アイデア提案」「データ入力募集」「電話対応」など、プロからアマチュアまで登録者に合った仕事が存在する。中でもコラムや口コミなどを執筆する「ライティング」への人気が高まっているという。
同セミナーは昨年6月に初開催し、前回、今回とも50人の定員を超える参加申し込みがあった。主催する男女共同参画センター前川かおり所長は「子育て中の母親にとって自由な時間に仕事のできる環境として在宅ワークは人気が高い。今回はパソコンを使える人に絞って呼び掛けたが、即定員となった」と話す。
講師の田中健士郎さんは「新しい働き方として、参加者からの期待の高さを感じた。家には育児や家事の仕事がある中で、無理なくいかに時間をつくり出すかが大切になる。仕事を継続できる環境づくりを応援したい」と話す。
今後は、クラウドソーシングを活用した「Webライティング」の体験講座を2月16日、17日に開催し、ライティングの基礎的なルールやスキルについて指導する。「3月には実際に仕事するワーカー同士が悩みや仕事の状況などを情報交換できる交流会を予定している」と田中さんは話す。
全国の自治体でウェブを活用したさまざまなサービスが進む中、同市でもクラウドワークスと連携したさまざまな事業を展開している。同市が行った「クラウドソーシングを活用した『ごみ減量』のアイデア募集」には1月14日現在、約282案が集まっているという。今後、このアイデアをどのように活用していくか検討を進めている。