加古川の「平之荘神社」(加古川市平荘町)では、毎年かわいらしい絵馬が奉納され、地元市民らの間ではこの季節の風物詩として話題となっている。今年は12月23日から来年の干支(えと)、申(さる)を描いた絵馬のお披露目が始まる。
縦90センチ、横160センチほどの絵馬は、毎年干支がかわいく描かれたもの。先代の宮司、大西一平さんが2007年に発案したことがきっかけ。夫人の節子さんが幼稚園教員時代に教え子だった加古川出身の画家、久保田裕美さんに依頼し、当時の干支・イノシシから始まった。今回のサルで10作目となる。
現在、代表を務める大西荘平さんは「明るい絵で、他の神社とはまた違う雰囲気になれば。絵馬を見て笑顔が生まれれば」と話す。
同神社では、毎年2月に隣接する平荘小学校6年生約50人が境内にある能舞台で狂言を演じたり、氏子の子どもたちに手作りの「あんどん」を作ってもらったりするなど、普段から地域へ開放し、交流を図るなど近隣の人たちが気軽に立ち寄る場所となっている。
絵馬を始めてからはさらにお参りに来る参拝者も増え、かわいらしい絵馬が毎年奉納されると写真に納めて、年賀状のデザインにする人もいるという。
年末まで、お参りに来た人に段ボール製の手作り絵馬に願い事などを書いてもらい奉納している。
今後、干支12支がそろう2018年までは取り組みを続け、12作そろうとすべてを並べたお披露目も予定している。