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加古川の休耕田で福祉と農業の連携 綿花栽培で特産品復活目指す

畝に綿花の種をまく様子

畝に綿花の種をまく様子

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 江戸時代、綿花栽培が盛んだった播州で地域の特産品復活を目指して、加古川市を中心に綿花の栽培・コットン製品の企画販売を手掛ける企業「かこっとん」(加古川市志方町)が4月27日、加古川市内の休耕田で綿花の種まきを行った。

植え付けられた「アメリカン シーランド・コットン」の種

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 同社は4月、就労継続支援B型事業所「アンソレイエ・レーヴ」(高砂市米田町)と農事組合法人志方東営農組合(加古川市志方町)と綿花栽培に関する農福連携包括事業として取り組みを始め、地域の農業と福祉の両立を目指している。

 農業用の黒いマルチシートに覆われた畝に種をまくための穴を開けていくのは、就労支援事業所のスタッフや利用者ら。開けた穴に営農組合の関係者や鷲尾さんらが手作業で種をまいていった。同組合と同事業所は、綿花栽培による継続的な収益が見込まれ、農業における高齢化の担い手不足の解消、放棄田や休遊農地の発生防止、障がい者の心身の健康増進と安定収入を目指している。

 同組合の丸山さんは「地域を盛り上げるために綿花栽培は共鳴した」。同事業所の嶋谷さんは「障がいを持った人たちと一緒に一つの品物を作り上げていく取り組みは続けていきたい。役に立ちたい」と話す。

 同社の鷲尾吉正社長は「かつて姫路藩に綿を多く納めていた。地場産業として休耕田を活用し、農業や福祉分野にお金が回る仕組みを作りたい」と意気込む。

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